生きる意味アンケート 回答数98票
回答してくださった皆様に感謝いたします。
・生きる意味を感じますか(四択)
感じる 28.6%
どちらかというと感じる 19.4%
どちらかというと感じない 29.6%
感じない 22.4%
以降の質問は「感じる」「どちらかというと感じる」と回答した人を「A群」、「感じない」と「どちらかというと感じない」と回答した人を「B群」としてまとめて、A群とB群での結果の違いを比較していきます。パーセンテージの小数点以下は四捨五入します。
・親から虐待やネグレクト(育児放棄)を受けましたか(四択)
両親の子育ては完璧だったと思う
A群 30%
B群 24%
多少あったが許せるレベルで、いい親だった
A群 49%
B群 46%
受けたことはある
A群 21%
B群 27%
深刻な虐待やネグレクトを受けた
A群 0%
B群 3%
・親について、当てはまるものにチェックしてください
親は離婚して、自分は母子または父子家庭で育った
A群 26% B群 28%
片親または両親と絶縁している、またはしたい
A群 15% B群 15%
親は支配的であり、服や門限などに厳しかった
A群 26% B群 18%
親は自分を十分に愛してくれたと思う
A群 70% B群 52%
親の片方または両方にアルコール問題がある
A群 17% B群 16%
親の片方または両方に借金やその他の法的な問題がある・あった
A群 19% B群 13%
親の前で本当の自分は出せない
A群 45% B群 36%
親の顔色を伺いながら生きてきた
A群 45% B群 55%
親を懐柔してきた(コントロールしようとすること)
A群 10% B群 10%
・今のライフスタイルについて、当てはまるものにチェックしてください
仕事(学業)は充実している
A群 44% B群 23%
休日は打ち込める趣味がある
A群 53% B群 43%
長い目で見て、自分の人格は発達していってると思う
A群 76% B群 75%
やりたいこと、成し遂げたいことがある
A群 80% B群 48%
なんでも話せる相手はいる
A群 51% B群 47%
性生活に満足している
A群 24% B群 18%
・今の状態について、当てはまるものにチェックしてください
深刻な怪我や病気がある(精神疾患は含まない)
A群 7% B群 6%
深刻ではないが怪我や病気がある(精神疾患は含まない)
A群 13% B群 15%
精神科または心療内科で診察を受けたことがある
A群 58% B群 59%
言うまでもないが、この回答率は全国民を代表しているとは思えない。回答者層が表れているだけである。
向精神薬を現在服用している
A群 24% B群 20%
市販薬や違法薬を、ストレス解消や現実逃避のために使う
A群 31% B群 30%
仕事(学校)以外で人に会うことはほぼない
A群 31% B群 24%
人間は愚かだと思う
A群 46% B群 49%
社会を恨んでいる
A群 22% B群 24%
自分が誰なのか分からない
A群 31% B群 49%
○最後のセクションの9つの質問で、A群の回答がB群と大差ないものが多かったことは予想外で、少し残念に思いました。
結果として、あまり興味深い意味のある調査結果はでなかったように思います。スマホの使用頻度なども質問したかったのですが入れ忘れてしまったので、それは別の機会にまたやるかもしれません。
個人的に有意義な差が出たと思うところは太字にしました。
このアンケートで特に親の問題にこだわったのは、親との愛着、とくに幼児期の愛着が精神発達に大きく関係するという考えを証明したかったからです。私がここで証明したった仮説を端的に言うと、「親に愛された人ほど生きる意味を感じる傾向がある」ということです。でもそれがはっきりとデータに出たかは微妙なところです。また回答者層に多少の偏りがあったのではないか、とも感じます。
今回の2群の分け方では、十分な調査にならなかったと思います。生きる意味という問題は、単純ではなく、簡単な調査で答えられるはずがなかったのかもしれません。アンケートは単純な質問で人間を単純な要素に分けてしまうものですが、実際の人間は全体的なもので、複雑で、データ化などできません。
コメント
コメント一覧 (2)
ユング及びユング派心理学の内容についてはまだまだ浅学の身なのですが、『ユング自伝2』においてユング自身が晩年に心筋梗塞と骨折により臨死体験をした出来事が書かれていました。そしてその後のユングの語りにおいて、自我を高次の全体性へ志向せしめる変容、個性化過程に至るような記述がありました。
また大竹晋氏の『「悟り体験」を読む』でも、悟りが何を指し示すかは人によるものの、悟り体験の後に何かしらの形で個性化過程に近いような変容を遂げるケースが書かれていました。
これらの臨死体験を経たユングや悟り体験を経た話を読んでいると、もしかすると個性化過程における重要なターニングポイントの一つとして臨死体験や『悟り体験』が何かしらの形で関係するのではないかと考えています。
恥ずかしながらこれ以上はこの本に対する私の知見が及ばなかったため、管理人さんによる異なる形での『「悟り体験」を読む』の解説には興味があります。
今後とも記事の更新を楽しみにしております。
コメントありがとうございます。
ユングの臨死体験については実は私も一度引用してコメントをつけています。八千頌般若経〜という記事です。
神秘体験と個性化の関係性は、長い間私も興味を持ちつづけてきた問題の一つです。これまでの記事でも様々な考察を書きましたし、今後も書くことなると思います。
あなたのおっしゃいますように、神秘体験と個性化の関係はあると思います。私の結論としては、真の神秘体験と呼びうるものは人格を発展させたもので(つまり個性化)、偽の神秘体験は一時的にすごい気分にはなっただけで人格は発展しなかったものです。幻覚剤などがもたらすのは偽の神秘体験ばかりだと考えます。
「悟り体験を読む」は、個性化の観点から研究することは難しいと思いました。悟り体験をした人たちの名前がわれわれの知らないものばかりで、彼らの人柄や生涯についての情報もぜんぜんないからです。今は積読本がすさまじい量あるので、「悟り体験を読む」を改めて読み込んでレビューを書くことは近いうちにはやる予定はありません。数年後とかに、何かのきっかけでサトリ研究に戻ってきたらやってみるかもしれません。